絵描きにコミュニケーション能力は必要か

絵描きに必要なコミュニケーション能力

 

 

最低限のコミュニケーション能力は必要

 

 

今日は絵描きに必要なコミュニケーション能力、について話したいと思います

そもそも絵を描く人にコミュニケーションって必要なのかって私はずっと疑問でした。

だってそもそもそんなことやりたくないから絵描きになった人って結構多いですよね

結論から言うと最低限のコミュニケーションは必要です。

 

ただ世間で言われているようなコミュニケーション能力は絵描きにとって必要ないと考えています。絵描きにとってというより、仕事にとって必要ないのじゃないかと感じます。

おいおいお前、前にコミュニケーションが大事だってツイートしたじゃないか。

高原さと@ART_takahara

[コンセプトアートの現場]
内部でアートの仕事するなら、絵も大事だけど、コミニュケーションも大事。と言っても、指示をちゃんと聞くとか、分からなければ質問するとか、間違えたら謝るとか、メールちゃんと返すとか、そんなレベル。できない人多くてびっくりする。これはアート関係なかったな。

いやそうなんですよね
ここで言ってるような最低限のコミュニケーションは必要だと思うのです。

以前にツイートしたように仕事で求められるコミュニケーションというのはもっともっと基本的でかつ重要なものです。

 

わからなかったら質問する。

間違っていたら謝罪する。

教えてもらったり助けてもらったらありがとうと言う。

話しかけられたら返事をする。

挨拶をする。

自分の考えをきちんと相手に伝える。

相手が話しているときは聞く。

 

というようなことです。

おいおい、こんなことできないやつ いるのかよ、と思われるかもしれませんが、結構います。というより自分も時々そうなってしまいます。

やばい。

メール全く見ない人とか、話しかけてもシカトする人とか、仕事頼んだっきり全然連絡よこさない人、指示した内容と全然違うものあげてくる人とかとか。

 

社交性とコミュニケーションは違うと思う

 

こういった仕事で必要なコミュニケーション能力は、世間一般で言われているコミュニケーション能力とはだいぶ違うように感じます。

就活とかでもよくコミュニケーション能力が大事とか言われますよね。

しかし私たちが普段使っているコミュニケーション能力という言葉と実際に仕事で使うコミュニケーションには相当大きな隔たりがあるように思います

というのは多くの人がコミュニケーション能力=社交性と勘違いしているからです 。

 

デジタル大辞林によると、

しゃこう‐せい〔シヤカウ‐〕【社交性】1)人とつきあうことの好きな、また、じょうずな性質。「社交性に富む」「社交性に欠ける」

 

自分の考えでは、仕事の上で社交性は全く必要ありません。

仕事をする上で人と仲良くする必要はないのです。だから学生時代に友達が少なくて人付き合いが苦手だった人は自分はコミュニケーション能力がないと勘違いしてしまい、仕事に対して不安を覚える人もいるようです。

仕事ができるかどうかは人と仲良くなれるかどうかとか友達が多いかどうかと全く関係がありません。

ですからそういう意味のコミュニケーション能力は必要ないと思うのです。

もちろん社交性が高くて人と仲良くなるのが得意であることは非常に良いことだと思います。

ただ仕事相手と仲良くなりすぎるのもそれはそれで問題が起きたりするんですよね。

特に社交性は高いのに、上記で述べたような最低限必要な基本的なコミュニケーションができていない人は、 問題が起きやすいです。

親しくなってしまうとそういった最低限のコミュニケーションがおろそかになってしまうのかもしれません。

だからこれから絵描きとかクリエイティブ系の職業に就きたいと考えている人の中でコミュニケーション能力に不安を感じている人は安心してください。

あなたが思っているコミュニケーションは仕事では必要ありません。

 

そんなこと心配するより絵を描きましょう。

 

きちんと情報を伝達することができれば大丈夫です。

ビクビクして喋ろうがおどおどして喋ろうが関係ありません。

 

営業とかのように話すこと自体が仕事だったら必要だと思いますけどね。

 

質問で相手の要求を引き出そう

 

これだけだとあまり役に立たないですね。

なので、もう少しだけ絵描きのコミュニケーションに限った話をすると、権限を持つ人の頭の中のイメージを引き出すことができるといいと思います。

以前にこう言ったツイートをしました。

 

高原さと@ART_takahara

[コンセプトアートの現場]
指示を出す人が絵について分かっているとは限らない。クライアントはだいたい素人。プロデューサーも結構素人。ディレクターもたまに素人。だから明確で一貫性のある指示が来るのは稀。こちらから相手の潜在的な要求を想像して引き出すこと。無理なものは無理と言うこと。

基本的に絵の仕事をする時は、何らかの指示があると思います。

その指示を出す人の頭の中のイメージをまず引き出す必要があります。

ただしその説明は大体の場合不十分であったり一部間違っていたりすることが多いです。

なのでそこで相手のイメージを具体的な言葉として引き出せたらいいですよね。

 

こっち側は絵をかけるので、こっちからの情報の提示は、絵があれば大部分はできます。

 

問題はクライアント側やディレクター側からイメージを引き出す方です。

 

視覚情報を口で説明するのは難しいと思うのでそういう時は、相手に具体的な作品名を出してもらったり自分からも資料を出してイメージにずれがないか確認していきましょう。

具体的にはそれってあの作品みたいな感じですかね?とか

質問しても出てこなかった場合はこちらから写真の資料を出してこんな感じの雰囲気ですかとか聞いてみたり。

質問しても曖昧な答えしか返ってこなかったりふわふわと 不明瞭な指示がくる場合は相手の文頭の中にイメージがない可能性が高いです。

そういう場合は、いくら聞いたり話したりしても時間の無駄なのでさっさと絵を描いて見せてしまいましょう。

そういうクライアントの場合はだいたい絵が綺麗なら問題ないです。

細かい指示がない代わりに具体的なこだわりもないからです。そんな時は文句の出ないような絵を描いてしまうのが手っ取り早いです。

 

喋りに自信がなくても問題ない

 

人と話すのが苦手な人。

心配しなくてもだ丈夫です。

僕らには絵があります。

 

わからない時は描いてしまうのがいい時もあります。

絵自体が一つの言語みたいなものですから。

さて今日はこんな感じで終わりたいと思います。

 

コミュニケーションって深いですよね。

いろんな要素を含んでいて。

 

さすがに何万年も続いてきただけあって、層が厚いです。

個人的には私は人と話すのが好きなので、 絵とか仕事とか関係なく話す技術も深めたいと思っています。

まあとにかく、何か仕事をしてもらったら、間違いを指摘する前に、まず「ありがとう」と言いいたいですね。

ではまた

高原