絵が下手すぎて死にたい?

 

絵が上手くなりたい病

 

はい今日は絵を描く人が陥りやすい心理的問題について話していきたいと思います。毎日実務の話ばっかりだとつまらないので、今日はコラム的な内容にします。(もう疲れてきた)

たまに Twitter や2ch などでこういうコメントを見かけるんですよね

「絵が下手すぎて死にたい」

いやーやばいですね。
かなり上手い人がこういうことを言ってたりするので恐ろしいです。むしろ上手いからこそ思うのかもしんないですね。

なぜこんな風に感じてしまうのでしょうか。原因のひとつは絵を描く目的を見失っていること。もうひとつの原因としてあるのが、絵が上手い人がネットを通じて見えやすくなったことで、他人と比較しすぎてしまうからです。

これを僕は「絵が上手くなりたい病」と呼んでいます。。。そのまんまですね。。。

 

 

 

上手い人と比較して落ち込む

 

ネットが発達したおかげで、 pixiv や Twitter などを通じて多くの上手い人の絵がいつでも見れるようになりました。
結果として上手い人の技術に多くの人が触れることができるようになったので、絵が上手い人がすごく増えたと思うんですね。ただそのせいで上記のような苦しみが生まれているのかと思います。

というのは、やっぱり上手い人と比較して
「自分は何でこんなに絵が下手なんだろう」
とか、そういうことを考えてしまっているから、絵を描くことに苦しみを感じてしまうんだと思うんですね。

pixiv とか Twitter とかのしの上手い人の絵を見て「上手いなあ」「いいなあ」と思ってそれで「自分も頑張ろう」とか「こんな風に描きたいな」と思って、モチベーションが上がる人はいいと思います。ただそうじゃない人もかなりいるみたいです。そういう人がこういう状態に陥るのではないかと。

「この人私より年下なのに上手いなー」

「それに比べて私は何でダメなんだろう」

「こんなんじゃ描いてる意味がないなぁ」

「じゃあ死んだ方がいいな」

いやいやちょっと待ってください笑
冷静になりましょう。

絵が上手い人、確かにすごいですよね、ただ、それは絵が上手いか下手か、という物差しの上においてだけです。しかも絵が上手い方がいいと仮定した場合の話ですね。

誤解を恐れずに言いますね。絵がうまい、でもだから何?って話ですよ。絵がどれだけ上手くなろうが、絵が下手だろうが結局はただの絵なんです。絵が上手いということだけに、大きな意味を見に出さない方がいいと思うんですよ。絵の本質はそこにはない気がする。

僕が思う、絵という表現の一番すごいところというのは誰でも描けるっていうことと、 自分の頭の中を瞬時に視覚的に相手に伝えることができるということです。

絵自体は小学生でも描けるわけです。そこがいいんです。
なんなら象でも描けますよ。かなりうまかったです 。

(うーん、色は間違いなく負けてますね。レイアウトも上手いぞ。。)

誰でも描けるし、いつでも描ける。しかしすごく多様なものを視覚的に相手に伝えることができる。それが一番すごいとこだと思うんです。絵が「上手い」というのは、絵という表現手段の中の、さらに狭い一つの手段でしかないし、時代や目的によっても定義が変わっていきます。

 

 

 

どういう「上手い絵」を描きたいか言語化しよう

 

このnoteで僕が言いたいのは、あなたが絵を描く目的をはっきりさせようと言うことです。

絵が下手だと苦しむ人は目的が漠然としているんですね。自分でも絵が上手いという状態がよくわかっていないんです。だからなんとなく下手な気がしてしまう。いつまでも下手な自分に怯え続けてしまう。

今まで漠然と絵が上手くなりたいと思ってきた人は、自分は何のために絵を描くのか。それで一体何を表現したいのか。改めて言語化してみてはどうでしょう。そこが曖昧だから、いつまでたっても絵が下手だという良くわからない状態に苦しんでしまうんじゃないかと感じます。

 

漠然と「絵が上手いか下手か」という不確かな定規に翻弄されないように、あなたはあなたなりの基準を設定しましょう。あなたにとって絵が上手いって一体何ですか?リアルに描けること?違和感なくかけること?それとも可愛く描けること?細かく描けること?

そこでもし、そのとき正確に描くことが目的なのであれば、「私は正確な絵が描きたい」と言いましょう。可愛い絵が描きたいんだったら、私は「可愛い絵が描きたいんです」といった方がいい。
そうするだけで随分楽になると思うんですよね。もちろんこの目的は毎回替えてもいい、ずっと同じでも別にいいです。あなたが絵を描く理由は、あなただけのものですから。

 

 

 

楽しく描ければそれでいいと思う

 

上手い人の絵を見て感動したり影響を受けたり真似したりするのはすごくいいと思うんです。自分より上手い人の絵を見て落ち込んでしまいそうになった時は、ただ単にうまいなぁとか自分はこの人に比べて下手だなぁで終わらせてしまうのではなく、どこがうまいと思ったのか具体的に分析してみましょう。形が正確なのか、線に勢いがあるからなのか、感情がこもっているからなのか、テーマがはっきりしているからなのか。そこを言語化することで限りがないように見えた「絵が上手い下手」という不確かな基準にとらわれにくくなります。

描きたくなければ描かなければいい。それでも描きたいと言うのなら、何が自分を突き動かすのか、そこを明確にしましょう。そうすればおのずと今自分が何をすべきか分かってくると思います。

そしてもし、あなたがただただ、楽しく絵を書きたいただ単に絵を書きたいというだけであれば絵がうまく書ける必要はありません絵を描く悦びを知っているというのは人生をとても豊かにする素晴らしいことですと僕は思います。

これから絵を描きたい人は、ぜひ気軽に始めてみてはどうでしょう。楽しいですよ。本当に、誰でも描けますから。

この絵は僕が5年前に描いた絵です。いやー下手だなー、今よりもさらにね。でもこの時も今と同じくらい楽しんで描いてましたよ。結局それが大事なんです。

 

 

 

おわりに

 

 

ちなみに最近僕が絵を描く目的は、絵を正確に上手く描くことよりも、絵を描くという生産活動を通じて、自分の中に蓄積される潜在的な価値とその最大化、そしてその絵ではない価値を他人に与えることです。この話もそのうち詳しくしたいです。

また長くなってしまいました。もう少し短くしないと来てくれた人が、読むのが面倒ですね多分。まだまだ改良の余地ありのようです。

ではまた明日。