*この記事はvoicyの#4 効率化の弊害と歳を取ると上達しにくい理由を参考に書かれています。
始めたばかりは闇雲にやるから無駄が多い?
こんにちは、高原です。
今日はですね、まずこの前ツイートした「がんばる密度」についての話について、自分なりにちょっと、ここっておかしいんじゃないってところを自分で自分をツッコミをいれる、ということをやってみたいと思います。
どんなツイートをしたかと言いますとね、結構反響をいただいたツイートが先日ありまして、「密度にメリハリをつけよう」っていうような話だったんですよね。
どんな内容だったかというと
まあ要するに、時間とかお金とかには限りがあるし、作業出来る時間ももちろん限りがあるので、何か作ったりするときとか、そうでないときも、効果的なポイントややりたいこと、やるべきことにフォーカスして、そこに集中して、時間とかリソースを投下しましょう、ていうようなツイートをしました。
一応絵描き向けに作ってあったので、絵の説明もしてあったんですけど、目につくポイントとか見せたいポイントに集中して描きこんで、あまり重要じゃないところはあまり描きこまない方が良いよっていうような話をした訳です。
これが自分的には5000件ぐらいリツイートされれば良いかな、ぐらいに思ってたんですけど、30000件近くリツイートいただいて、すごい嬉しかった反面、ちょっと予想外に拡がってしまったので、これって間違ってる部分もあるよな、と思いつつ書いてたんですよね。
申し訳ないことに。
自分が、反論が来るかなって思っていた想定していた反論がいくつかあったんですけど、それが来なかったんで、そのまま受け取る人がいるかもしれないな、て思って自分的にこの内容に関して不完全なところとかを考えていきたいと思います。
やりたいこととかやるべきこととか、効率の良いとこにフォーカスして、そこに集中してリソースを投下した方が良いっていうのは、一見合っているんですけど、そもそもやりたいこととかやるべきこととか、どこに時間とかお金を投下したら良いかってことが分からないから、闇雲にがんばってしまうんじゃないかな、という話なんですよね。
それが分かったら苦労しないぜ、ていうようなコメントが返ってくるかなって思ったんですけど、返って来なかったので、そこがやっぱり難しいところですよね。
そうなんですよね。
結局、始めたばっかりのときって、どこにポイントを絞ってがんばれば良いかとか、どこに時間を投下したら良いかっていうのは、きっと色んな仕事とか絵とか、何でも始めるとき、最初分からないと思うんですよね。
分からないから色々全部満遍なくがんばってみて、周りからみたら、無駄に見えるようなことも、やってみた結果として、やりたいこととかやるべきことが見えてくる、と。
そういうのが見えてきたから効率化できるんだ、ていうような順序なんですよね。
ですから、最初からどこを集中してがんばれば成果が出やすいかってところを始めたばっかりのときに考えても分からないし、それって結果的に成長のスピードとか得られるものとかが、少なくなるのかなっていう風に思うんですよね。
そのがんばるべきところとかを明確にしろっていうのは、効果的なポイントとかやりたいこととか、やるべきことにフォーカスしてがんばるべきっていうのはそうなんです
けどその前にそれを見つけるためには、色々迷走したりとか、ずっとそのやりたいこととか変わんないってこともないと思うんで、仮にでもそれを見つけるためには、最初は色々やってみるしかないっていう意見も一つあるかな
という風に、自分のツイートを見返してみて思いました。
年を取っても成長を続けるには
*この記事はvoicyの#4 効率化の弊害と歳を取ると上達しにくい理由を参考に書かれています。
やり方とか、どうやったら効率的に出来るかっていうことを、僕は結構よく考えるんです
今回みたいにポイントを絞って集中して、リソースを投下しましょう、とかそういう話も、効率の話とかって、良い部分と悪い部分がすごくあると思っていて、それに関係した話で、歳と取ると何故、絵とか技術とか上達しにくくなると言われるのか
その原因がもしかしたらそこにあるんじゃないかな、と自分としては思っています。
大人になってからじゃ絵は上手くならないとか、大人になってから何か技術を身に付けようとして、プロレベルになるとか昔からやってる人を追い越す、ていうのは難しいんじゃないかっていう風に言われたりするんですよね。
その理由っていうのは、よく言われるのが感性が鈍るとか幼いときの方が吸収が早いとか、そういう風に言われるんです
けど、僕はちょっと考え方が微妙に違って
成長しなくなる原因は効率化とか、その人が今まで経験してきた成功体験ていうものが逆にその人の成長を止めてしまうんじゃないかなっていう風に思うんですよね。
例えば何か始めたときって、さっき言ったように、どこをがんばれば良いかとか、どこがやりたいかとか、どこをやったら効率良く成果が出るかなんてこと分かんないじゃないですか。
分かんないから適当にやる訳ですよね。
最初分かんないから適当に、闇雲に、数打ちゃ当たるでやってく訳ですよ。
そうすると、最初の方は伸びていく訳なんですけども、後半にいくに従って、成功体験が積まれていくんですよね。
「こうやったらうまくいった」とか「あのときこういう失敗をしたから、この失敗はもうしないようにこのやり方をやろう」とかっていう経験を色々積んでいくと思うんですよね。
絵だけじゃなく、人生トータルで見てそういうことをやってくと思うんですよね。
「昔同じような失敗したなあ」とかで、「だから今回はきっとこうだから、こういう風にしたらうまくいくだろう」ていうような仮説を立てていくようになるんですね。
そういう失敗を回避するために考えたやり方や、成功体験を元にした効率的なパターンとかやり方とかを、うまくいっている人ほどどんんどん蓄積されていくと思うんです
けど、それっていうのはずっと使える方法論じゃないはずなんですよね。
どっかのタイミングで、昔うまくいったパターンとか成功体験とかを、一回捨てなきゃいけないタイミングが来ると思うんですよね。
前にノートに人間の成長のグラフって話をしたんですけど、最初の方はさっき言ったように、上手くなっていくんですけど、ある段階で伸び悩むんですね。
<人間の成長の話>
人間の能力は一定の割合で伸びていかない
複数の二次曲線が組み合わさってできている
それぞれの二次曲線の間で能力がジャンプする
成長するうえで大事なのは
①一つのグラフ(一部分の技術)に固執しない
②ジャンプできる機会をたくさん作る(色々なことに挑戦する) pic.twitter.com/MzeNln0gTI— 高原さと (@ART_takahara) June 3, 2018
伸び悩むっていうのは、最初の頃に上手くいってたパターンじゃ、もう越えられない壁が来るんですよね。
なんですけど、歳を取ってくると、その色んな成功パターンがあるから、それに固執しちゃうんだと思うんですよね、自分の考えだと。
人間って同じ失敗をしたんくないから、昔一回やった失敗とかを基本的にやんないじゃないですか。
だって一回やって試して失敗してる訳ですから
逆に上手くいったパターンをやろうとするんです
でも今の実力でもう一回昔失敗したことをやったら、逆に上手くいったりとか、一回上手くいってたけど、また違うやり方でもう一回チャレンジしてみたら、さらに良い結果が出るパターンってあると思うんですよね。
要するに今自分の頭の中に入っている、「こうしたら上手くいく」とか「こうすべき」っていうやり方は今の自分の実力の中のアイデアなんですよね。
だから、それで考えてどうすれば上手くいくかっていうのを考えても次のレベルには、いけなくなる段階が来るんですよね。
その段階に来たときにどうすれば良いかっていうと、さっきのチャプターで話した、闇雲にやってみたりとか、効率が悪いこととか、失敗するだろうなとか、昔一回失敗したなとか、普通やんないだろうなっていうところとかに突っ込んでいかないといけないですよね。
実際僕もこのツイートをして、後に最近はこのツイートと真逆のことやってて、わざと効率が悪い描き方とか、画面の端の方を描きこんでみたりとかね、人が見ないようなところを描いてみたりとか全然違うやり方をやってみたりしています。
それっていうのは、僕が見ている限り、絵とかで最初すごい上手くなったのに、上手くならないなあ、ていう人は同じやり方、最初に見つけた良いパターンをずっと繰り返しちゃうんですよね。
そのパターン確かにそこそこ良いと思うんですけど、でもそれってすごく良くはないよね、ていうパターンだったりするんですよね。
そのやり方をずっとずっと繰り返してしまうと、やっぱり成長はしにくくなってしまうかなっていう風に感じます。
これがやっかいなのは、上手くいった体験が足を引っ張るってところが厄介なんじゃないかなって思うんですよね。
失敗を避けることは誰でも出来るんですよ。
でも失敗したことをもう一回やるとか、今の自分の頭の中で失敗するだろうなって思っていることを、わざわざ効率の悪いことをやるっていうのはなかなか選択しづらいと思うんですけど、もし自分が今伸び悩んでるなとか、なんか先が見えないなとか、きっかけが欲しいなって思ったときは、自分の今の頭の中でリスクだと思うこととか、効率が悪い
と思うこととかを、敢えて選択してみると全然違う領域が見えてきたりするんじゃないかなと思います。
そうするとまた、成長しやすくなるんじゃないかなと思うので、大人になってから絵を描き始めたりとか、30歳になってから何か始めたい思うときは、まっさらな気持ちでやる
まっさらな気持ちとか難しいと思うんですけど、固定観念になるべくとらわれないように
すでに今まで自分が勉強してきたやり方とか、他の技術を勉強したりしたこともあると思うんですよね。
そういうときに身に付けたやり方とかを一回捨ててみて、また新しいやり方で挑戦してみるっていう風にすると割と上達していけるのかなっていう風に思ったりします。
まとめ
まとめると結局何すりゃいいねん、ていうと、だからと言ってわざわざ毎回失敗する方に突っ込んでいく訳にもいかない訳ですよ。
そうすると、リスクをとったりとか、失敗するかもしれないところに突っ込んでいくこととか、闇雲にやる時間と、効率を追求する時間っていうのを交互に繰り返すってのが良いと思いますね。
ばーって色々やってみると、最初に。
色々掴んで、とにかく手当たり次第にボタン押してみる、と。
絵だったら色んなモチーフをとにかく最初描きまくってみる。
描き方とかを試してみる訳ですよ。
そうすると、ある程度こうしたら上手くいくなっていうのが結構たまってくると思うんですよね。
失敗パターンと成功パターンがたまってくると思うんで、そしたら一回それを整理して、効率的な手法っていうのを産み出せないかとか、一回考えてみる。
そうすると、結構ぐっとうまくなりますね。
それをしばらくやってきたら、もうサンプルが尽きると思うんですよね。
今出てきた失敗のパターンと成功のパターンを全部集めて出した効率の良い方法はこれしかないっていう状況になると思うんですよ。
それが見つかったら今度はそれを封印する、と。
封印して、全然違うやり方をやってみる、と。
そのやり方の外にあるうまくいかないかもしれないやり方とか、セオリーと違うやり方。
絵だったら、全然違う使ったことのない画材を使ってみたりとか、苦手なモチーフを描いてみたりとか、自分には向いてないなっと思ってることをやってみたりとか、もう一回、逆に自分が得意だなっと思っていたことを、一回やめてみたりすると、実はこっちの方が俺得意だったんじゃないかなとか、こっちの方が全然上手くいくじゃんっていう風なパターンが見つかったりします。
そういった方向転換の機会とか、今まで自分の成功体験とか成功のパターンを捨てるっていうのが、捨てる必要はないですね、一回忘れてリスク取りにいったりとか、効率悪いことやってみるっていうのが、歳をとっても成長し続けるのに重要なんじゃないかな、と思っています。
今回ね、自分のツイートを見て、こういうことばっかり考えてたら、多分うまくなんないだろうなっていう風に思ったので、自分への戒めとしてこういう内容にしてみました。
参考になったら嬉しいです。
創作相談室「色を外さないコツ」
このコーナーではですね、創作相談室という名前を付けていますが、コメントに返答したりとか、コメントにいただいた質問などに答えていくコーナーです。
いただいたコメントには一応返信しているんですが、質問にはここで答えていきたいかなと、答えられるものは答えていきたいかなと思います。
今日いただいた質問で、年収ゴマーンさんという方からいただきました。
「はじめまして、僕も趣味でイラストを描いていて、質問をさせていただきたいのですが、固有色、光源色、影色などを考えている内に混乱してしまって、うまく色の選択ができません。
また最初に考えておいた明暗比や色の構図なども崩れてしまいます。
プロの方は、ここの色はこれって一発で色の選択が出来るものなんでしょうか。
また、何かいい作業工程があれば、ご教授いただけたら幸いです。」
という質問をいただいております。
年収ゴマーンさん、ありがとうございます。
年収ゴマーンということは、学生さんなんでしょうかね、とそこは思ってしまったんですけど、面白いですね。
色に関する話はノートでもまとめたので、色が見えない人の色の選び方みたいな感じのタイトルでノートをまとめたので、そちらも参考にしていただけると良いと思うんですけど、固有色、光の色、影の色などが混乱してしまうというのはよくあることなんですよね。
僕もめっちゃよくありました。
そこは心配しなくて大丈夫です。
誰もが通る道、というか僕もまだ上手く出来ていないんですけど、そこは結局ものの全体の色が見えていなくて、部分的な色を見て判断してしまっているからなのかなっていう風に思うんですよね。
押さえなきゃいけないのは、固有色をまず押さえるべきかな、と思っています。
前にノートでも書いたんですけど、色を見るときはその色が、そのモチーフの色を一色で表すとしたら、何色に見えるかなっていう風に考えてみる、と良いと思います。
で、その色を最初に置いてみる。
仮でもいいですけどね。
リンゴだったら、例えば、赤っぽい色、っていうかどういう赤なのかっていうのを最初に決めるんですね。
それを決めておいて、それを最初に置いておく。
で、固有色を維持したまま、光の色、影の色っていう風においていくっていうのが良いと思います。
とはいえね、考えていく内に混乱してしまうってことは、考えていく内に色がにごったり崩れていくってことは全然ありえると思うんですよね。
そういう場合はその途中で、もしくは後半で、もう一回最初と同じことを考えてみるんですね。
そのモチーフを一色で表すとしたら、何色に見えるかなっていう風に考えてみるんですね。
最初に設定した色と、今そのモチーフ、影とか光とか全部入った立体的に描かれたものを見て、何色に見えるかっていうのを見てみるんです。
それでこの固有色と明らかに違うようだったら、そこで修正する、と。
固有色と異なってしまうパターンっていうのは、結局コントラストが崩れたりする、影の色とか光の色がずれているから元の色と違う色に見えるんですね。
そうすると絶対そのモチーフに見えないんで、なので後半になったときに一回最初の工程に立ち返ってみて、そもそもこれって何色だったんだっけっていうことを、ざっくり考える、この大きく考えるってのが絵のポイントなので、これって何色なんだろうって考えてみると、そこで色を修正できるかもしれないなと思います。
っていう工程を考えると、やっぱり一発で選択するっていうのは難しい訳ですよね。
最初に選択した色から外さずに、その固有色を残したまま、光の面、影の面っていう風に上手く描いていけるっていうのは、まあ難しいかな、と。
モチーフが一個だったら出来ますけど
背景とか環境光っていうのがものをリアルに表現するには非常に重要になってくるので、環境光が当たったときに、その固有色とか影の色、光の色がどういう風に変化するかっていうのを描く前に頭の中にイメージするっていうのはかなり難しい
というか無理なんじゃないかなと思うし、その必要もないかなと思うんですよね。
それをやってる時間に色を変えるのはそこまで難しくないんで、そうですね。
最初にあんまり悩みすぎないで、仮で置いておいて後半でむしろ、色が分からないんだったら、後半で色をチェックする方法とか、チェックする工程をちゃんと用意しておくってのが色を外さないコツかなと思います。
参考にしてみください。
*この記事はvoicyの#4 効率化の弊害と歳を取ると上達しにくい理由を参考に書かれています。