目の前にあるものが立体かどうかどうやって確かめる?
皆さんお疲れ様です!
高原さと(@ART_takahara)です!
前回、パースとか空間とかの話をしたんで、今回は立体についての話をしたいなと思います。
本質的には同じものとしてとらえられるはずなんですけど、一応分けて説明した方がわかりやすいかなというふうに思うんでそういうふうにしてみたいなと思います。
まずみなさんにお聞きしたいのが、立体ってどういうものだと思いますかね。
僕もいろいろ考えてはいるんですけど。
いろんな回答の仕方はあるんですけど。
例えばですね、目の前に物があるじゃないですか、物っていうか、視覚的に見える物があったと、見える物があって、それが立体かもしくは平面なのかということを触らずに確認するにはどうしたらいいかっていうことを考えてみるとしましょうか。
それを考えると結構立体ってどういうものなのかっていうことがわかったりするんで。
先に答えを言っちゃうと、角度を変えて見れば確かめられますよね。
当たり前の話過ぎてそんなことかって思うんですけど。
要するにね、それがポスターなのか、例えば目の前に林檎の視覚情報があった時に、それが林檎の絵なのか、単なる林檎の写真なのか、それとも林檎そのものなのかっていうのは、こう横に回ってみればわかりますよね。
横に回ったら、絵だったらぺたっとした平面になるじゃないですか。
でも、本物の林檎だったら横から見ても林檎ですよね。
っていうところに結構ヒントが隠れているかなっというふうに思っていて。
要するに、何か絵を描いた時に、もし立体的に描きたいというふうに思うんだったら、角度を変えて見た時に破綻がないように描けばいいわけです。
というか、角度を変えて考えてみるというようなことが重要なのかなというふうに思います。
立体であれば角度を変えても、林檎は横から見ても林檎だし、後ろから見ても林檎なはずなんですよ。
正しい林檎の形をしてるはずなんですよ。林檎らしい形をしているはずなんですよ。
同じように、人物も正面から見ても人物だし、横から見ても人物に見えるはずなんですよね。
ただ絵を描いてる時って一方向からしか見えないじゃないですか。
自分が今見ているフレームって一つのカメラアングルなんで、基本的にはね。
基本的には一つのカメラアングルだと思うんで、どうしてもそのカメラアングルだけで絵を作ろうとすると、どうしてもその平面上で物を操作したくなってしまうんですよ。
物を考えてしまうんで。
そうすると、その角度からしか成立しない絵になるんですよね。
そうすると、さっきの話でいくと横から見た時に、この中のここで描かれているものをこの絵の中に入り込んで、横から見た時にどう見えるかって見た時に可笑しな絵になっている可能性があります。
可笑しな絵っていうのは、要するに同じものに見えなかったりとか、横から見た時に違和感があるような、人物だったら横から見た時に人物として違和感がある形状になっている絵になっている可能性がありますね、今描いている正面の絵が。
というようなことに注目していくと、立体的な絵っていうのを考えやすいかなっと思います。
ただ、この角度を変えて考えるということをやっている人って本当に少なくて。
やっぱりどうしても絵って、さっきも言った通り、自分が今描いているアングルから描くじゃないですか。
自分が描いている絵のアングルからしか見えないっていうか、その絵の方向は。
それは一枚の絵だったらそりゃしょうがないですよね。
二枚目を描くというのが、だから大事なのかなっと思うですよ。
今自分が描いているアングル、プラスもう一アングル考えてみて。
例えば、髪の毛にリボンみたいなのがついたとして、そのリボンがやけに横に飛び出ていたとするじゃないですか。
やけに横に飛び出てるんだけど、例えばそれがポニーテールについているリボンだったとしたら、横から見た時にそのリボンが果たして本当にシルエットに出てくるのかっていうことを考えてみるんですよ。
で、シルエットに出てくるんだったとしたらもしかしたらそのポニーテールは頭の真後ろにつているんじゃなくて、ちょっと横に逸れた位置についているんだったらこの位置にリボンがきても立体としては可笑しくないなっというような思考ができるんですよね。
別のアングルから考えると。
というようなことを考えていくと、仮に立体的に嘘をつく時も、漫画的表現(4:58)というかあえて平面的な表現とか、あえて数理的(5:02)に横にずらしたような、さっきのポニーテールについてるリボンみたいなか感じで、あえて横に飛び出したようなシルエットにしたりとかもできるんですけど。
それをわざとやっているのと、わからずにやっているのだと、だいぶ説得力が違ってくるんで。
そういうことを考えると、横から見る、横から見るのが一番楽かな。
ま、別の角度から見るっていうのでいいと思います。
別の角度、一アングル足せば絶対それで立体を作れるんで。
立体って、XYZの三軸で決められるじゃないですか。
なんで、一枚の絵だとXとYしかないじゃないですか。
それに別の角度から入れば、絶対その別の奥行方向の情報が必ず含まれるんで、それで立体が定義できるはずなんですよ。
なので、角度を変えて考えてみるっていうのがいいかなっと思います。
そんなに難しい話じゃなくて。
描いててちょっとわかんないなって思ったら、横から見て、横から見た時の絵を描いてみる。
今自分が描いている空間だったり、立体だったりを別の角度から見た絵をちょっとちょろちょろっと描くんですよ。
それを二分ぐらい描くだけでもだいぶ違いますね。
それでもわかんなかったら本当に自分で鏡に立ってみたりとか、写真撮ってみたりとかっていうのまですると結構かなりそれで理解が一気に進むんで、可笑しなところとかに気づけたりしますね。
あとCGとか実際の実写の映像とかゲームとか、本当に立体として成立してないとできないんですよ、CGとかって。
そういう絵の時は、結構その辺の立体的な整合性っていうのをしっかり考えておかないと自分がデザインとして出したキャラクターの絵が実際CGのモデルになった時に、かなり違和感のある、というか違うものが上がってくる可能性が高いですね。
それはそうですよね。
だって平面として作っていたものが立体になって出てくるわけなんで、それは違うものになっちゃいますよ。
でも、その絵を描いている時にもちゃんと立体のものとして描いていれば、そのCGとか実写のセットとかにした時に違和感っていうのはかなり少なくなるかなと思うんですよ。
その立体を意識して絵を描くというのは角度を変えて考えるということかなと自分は思っております。
シルエットの変化に注目しよう
前回のチャプターで立体の見え方と考え方について説明したんですけど、もうちょっと実際に絵を描く時にどういうことに注意していけばいいかというのをもう少し考えていくと、まず角度を考えてみるというのはまず必要かなっというふうに思うんですけど。
その角度を変えて、じゃ何を見ればいいかというと、角度が変わった時のシルエットの変化を見るべきかなというふうに思うんです。
なぜシルエットに注意した方がいいかっていうのをちょっと今考えているんですけど。
ちょっといい回答が思いつかないかもな。
例えば、さっきの立体の話でいくと、正面から見たら例えばまんまるの立体だとするじゃないですか、自分が今立っているポイントから見たらまんまるのシルエットに見えたっと。
で、それが球体なのか、立体かどうかというのは角度を変えてみれば確認できるといったじゃないですか、同じ話でそれが球体なのか、もしくは円柱なのか、円柱の断面が手前側を向いている円柱なのか、それともまんまるの球体なのかっていうのも角度を変えればわかりますよね。
角度を変えた時に人間が何を見るかというと、角度を変えた時に正面から丸のシルエットで見えたものが横にずれていくにしたがって、どういうシルエットの変化をしていくかというので判断しているんじゃないかなと僕は思っています。
例えば、円柱だったらすぐに横にびよーんって伸びてくるんで、正面から見ても、円柱が倒れていた状態を考えて欲しいんですけど、円柱の断面の方から見たらまんまるだったとしても横側に回ったら横に伸びてくるじゃないですか、びよーんってね。
そしたらすぐ円柱だってわかると思うんですけどね。
球体だったら横に回ってもシルエットが変化しないんですよ。
そうすると、あっこれは球体なんだっていうふうにわかるんですよね。
それはだから、角度を変えた時のシルエットの変化で物の立体を判断しているというふうに言えるわけです。
なので、その角度を変えた時のシルエットの変化に注目していれば、立体的に可笑しい部分だったりとか、もしくはどういう形、このものはどういう形をしているのかっていうのを判別できるんで。
そこですよね。そこに注目してみるといいですね。
要するに、キャラクターの絵だったら正面から見た絵を描いていたとするじゃないですか、その正面から見ている絵が立体として正しいかどうかを確認する時に、横向きの絵を描いてみると。
横向きの絵を描いた時に、立体として正しいシルエットの変化をしているかというのを確認する必要があるんですね。
そこを確認するのはちょっと解剖学的なところとか必要になってくるんですけど。
例えば、例えばどこがいいかな。
太もものラインだったら、太ももって実は奥に伸びてるんですよ。
正面から見るとやや細く見えていて、体の正面に立った時に対しての奥側に伸びている楕円形をしているんですね。
なんで、正面から見た時より横から見た時の方が足のシルエットが太くなるはずなんですね。
っていうようなことをチェックするんですよ。
角度を変えて見た時に。角度を変えて考えた時ですね。角度を変えて考えた時に。
その辺を考えて、だから正面側から見た時はこのぐらいの足の細さなんだ、というようなことを理解して描くとかなり立体として正確に描けるかなっていうふうに思うんですよね。
必ずしも正確に描く必要はないんですけど。
それをわっかたうえで崩すことももちろんありだと思うんですよね。
仮に立体的に見せたいと仮定した場合の話です。
角度を変えて考えるというのがまず一つ。
次に角度を変えた時のシルエットがどういうふうに変わるかっていうふうに考えるのが一つかなっていうふうに思うんですよね。
実はこれは、立体の造形でも同じで、もしくはCGのモデリングでも同じで、立体を作るっていうのと絵を作るっていうのは実は全く変わんないんですよね。と僕は思っています。
ていうのは、立体を作るときは要するに角度を変えた時のシルエットを見ろっていうふうに話したじゃないですか。
要するに、立体を作るときは360度どの角度から見てもかっこよくて形が崩れてないように作ればいいっていう話なんですよ。
要するに360度どの方向から見た時でも、360度の方向から絵を描いてるような感覚で作れば問題ないかなというふうに思うんですよね。
これは、CGとか立体造形している人も結構やっぱりシルエット見てますよ。角度を変えてね。
おんなじ席を、立ったりしないで椅子にずーっと座って作業している人はやっぱり駄目なんですよ。
角度の変化が、やっぱりもちろんくるくる回したりはしてるんですけど、やっぱり上から見たりとか下から見たりとかしないと、その彫刻しているもののシルエットの変化、立体として正しいかどうかを確認する時のシルエットの変化に気づけないんですよね。
何作る時も立体として成立させるんだったら角度を変えて考えるべきですね。
ここは僕もすごい弱くて、シルエット感覚っていうのが。
特に単体のものを描く時は、全然シルエットが弱くて。
弱いってどういうことかっていうと、角度を変えてもシルエットがあんまり変化しなかったりするんですよね。
さっきの円みたいな話で、結構そのプリミティブな基本的な形状をした立体は角度を変えてもあんまりシルエットが変化しないんですよ。
例えば円柱は正面から見ても横から見ても長方形をしてますよね、シルエットは。
球体なんて360度どこから見ても丸じゃないですか。
だけど生き物とか、人工物でもそうですね複雑な形をしているものっていうのは結構角度を変えたらおんなじシルエットにならないんですよね。
なんですけど、おんなじシルエットで描いちゃうんですよ。
それがシルエットの感覚が弱いっていうようなことだと思うんですけど。
ただ単純に立体が分かってないというのがあるんで、そこは僕ももっとその辺に注目して考えていかないとなっと思いますね、もっと。
あと、角度を変えてその立体が作れるかどうかは、結局その知識とか、形状に対する知識とかが影響してくるんで。
角度を変えただけで、そもそも角度を変えてどういう形になるかっていうのはその立体を知らないとわかんないじゃないですか。
球体ってどういう形しているか知らないと、球体を横から見た時にどういう形してるかっていうのはイメージできないですよね。
結局そのものの立体について勉強する必要はあるんですけど。
そこでね、横から見た時どう見えるんだろうとか、下から見た時にどう見えるんだろうというふうに考えることで、そこで調べるじゃないですか。
あ、そういえばここの角度から見た時のこと考えたことなかったなとか、自分で体で見える範囲だったら写真撮って確認したりもできるじゃないですか。
そこで確認することで立体についての知識が深まっていくんで、よりその構造とかを理解したりとか造形力とかが磨かれるのかなというふうに思うんですよね。
そうじゃなくて、ただ単に一枚の絵だけでずーっと格闘している人、平面上の平面操作だけでやってしまうと、なかなかその立体としての感覚も身につかないし、空間もイメージしづらいし、新しく立体の形を覚えたりとか、ここどうなっているんだろうって調べるということも少なくなってくるんで、一枚の絵を描いている時も複数の角度から考えて、そのシルエットの形をイメージしてみて、わからなかったら調べるっというような手順を踏んでいくと立体っていうものを描きやすくなるかなっていうふうに思っています。
はい。
参考にしてみてください。
ではまた
高原さと